Projects

プロジェクトの紹介


ロボット漁船プロジェクト(2021~現在) 

 
 近年、水産資源の枯渇を耳にするようになりました。また、気温や水温の変化もあり、獲る漁業に加え、より安定的に水産資源を確保する為にも 養殖業は欠かすことのできない産業になろうとしてきています。 多くの養殖場では自動給餌機の導入が進んでいます。自動給餌機は人が餌やりをする必要はありません。以前はタイマー式の自動給餌機が多かったのですが、AIを利用した自動給餌機も登場し残餌の問題も減っています。
 一方で、自動給餌機への餌の補給は養殖事業従事者がやっています。しかも養殖事業者も一つ、二つの生け簀を保有しているわけではなく数十といった多くの生け簀を保有しています。 給餌機への餌補給は漁業者にとっては大変な重労働であることは間違いありません。
 我々は自動給餌機への餌補給を自動で行うロボット 漁船を実現し、給餌の完全自動化を目指し、漁業従事者の労働軽減を実現したいと考えています。

History

2022年3月 1/7自動航行模型を使っての実験を三重県水産研究所様の港湾施設内で実施しました。詳しくはこちら
2022年3月 1/7模型完成詳しくはこちら
2021年11月 本ロボット漁船の基本的なコンセプトについて特許出願詳しくはこちら
2021年11月 JST SBIR 事業に採択詳しくはこちら

自動着岸試験

生け簀への着岸を模した実験です。自動航行は勿論ですが、生け簀に自動着岸する機能が大変重要です。三重県水産研究所の港湾をお借りしての実験です。

ストラットの制動効果の検証試験

ロボット漁船は4つのストラットが特徴的な船です。ストラットにより制動が可能になりました。

 


ロボセンプロジェクト(2015~現在)

 
 2015年くらいから北海道浜中町のウニの養殖場の塩分低下に関する研究を行うことになりました。海水流動の研究を中田聡史先生(国立環境研究所)にお手伝い頂くようになりました。実際にウニの養殖場のある火散布沼に行き、塩分や地底の計測をするようになりました。自分自身で計測をやってみて、とても広い広い海域にただただ翻弄されたのを記憶しています。
 そこで思い立ったのが、沿岸域や養殖場において自動で活動できる船が欲しいということです。
 たまたま同じような目的を持たれていた企業との共同研究が始まりました。養殖場という比較的狭い海域で活動しようと思うと、風の中でも同じ場所を保持したり、小回りが効く必要があります。このようなことが出来るのが四胴ロボット船です。養殖場での高密度かつ高頻度の水質を計測することが可能です。任意の場所での、任意の水深での水温、溶存酸素、塩分、クロロフィルaなどを自動で計測して回ることが既に出来るようになっています。
 ロボセンという商標もつき、これから養殖場のみならず、ダム湖や海上の作業現場で用いられることになる予定です。既に主要な特許については、取得済みが1件、出願済みが2件です。特許を使用することができますので興味をお持ちの方はご連絡下さい。
 総務省SCOPEプロジェクトにも採択され、自動航行技術が飛躍的に進歩しました。(2017年度~2018年度)
  現在は、中小企業庁の「戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン事業)」に採択され、この船の応用性を高める研究開発に取り組んでいます。(2020年度~2022年度)

2018年度

2019年度

2020年度


テキスト(2021~現在)詳しくはこちら

 
 学部における講義科目である流体力学や振動工学といった基礎的な内容から、大学院での発展的な内容までを纏めています。 また、当研究室で携わってきた研究プロジェクトについても書籍化を目指し、少しずつ資料を纏めていきたいと思います。


短期留学プロジェクト(2012~現在) 

 
 研究室で研究生活が終われば、企業や研究所や大学といったところで仕事をするわけですが、海洋開発企業、エンジニアリング企業、重工業関連企業等々において海外での経験はいつかきっと役に立つものです。しかし、海外で語学を学ぶだけでは少し勿体ないと思います。折角なら、海外で将来同じ様な道を目指す若者たちと机を横にし研究生活を送ってはどうでしょうか。

 貴重な学生生活において、自分一人の足で海外に赴き、一人でコミュニケーション力をフルに駆使して異文化の中で研究や生活を送ってみる。それぞれの地域に文化があり、歴史があり、今そこで勉強をしている学生たちと一緒に実験や研究をする。そこには必ず新しい発見があるはずです。レールがひかれていないからこそ、自分で考え、自分で行動しなくてはいけません。
 研究室では、希望する学生には教員と一緒になって短期留学受け入れ先の研究者を探します。その後、メール等で相手先の教員に学生が連絡し、半年程度、日程や宿泊先等々を詰めた後、留学先へと向かいます。お金も大体は、個人が工面します。これまで、フランスのEcole Centrale MarseilleのProf. Bernard Molin先生の研究室、IFREMERのDr. Marc Le Boulluec氏 の研究チーム、Brazil Campinas大学 Prof. Celso Morooka先生の研究室、ドイツ ハンブルグ工科大学のProf. Moustafa Abdel-Maksoud先生研究室等々へと行った経験があります。


2014年度 浮体式洋上風力発電の実海域試験プロジェクト

 
 新しい形式の浮体式風車を海上で試験するプロジェクトに取り組みました。
 新しい形式とは、特にその係留方式が新しいところです。ここでは一点係留という係留方式を採用しています。風車は風向きに対してその向きを変えるもの(ヨー制御)ですが、時にその機構が壊れることがあります。このようなタワーの上が壊れてしまった時に、海上での作業はとても難しいものです。一点係留を採用することにより、ヨー制御機構をなくし浮体そのものを回頭させ、風車を風追従させることができます。近年では、一点係留を採用した浮体式風車は世界でも研究開発されるようになりました。2014年の実海域試験では、世界で初めて一点係留を採用した浮体式風車の実海域試験となります。
 実海域試験では、石川県七尾湾にある金沢工業大学穴水自然学苑の海域をお借りしました。浮体の設計、係留機構の設計、風車の設計に携わりました。また、設置作業から撤去作業に至るまで、全ての工程に携わりました。
 係留機構は実海域試験の直前までうまく機能しませんでしたが、機能しない理由を発見し、機能するための力学メカニズムを発見することができました。また、機能する力学メカニズムに基づき回転機構を設計し、無事に海上試験を成功させるに至りました。
 このメカニズムや実海域試験結果については、雑誌Ocean Engineeringの
に収められています。

2012年度 浮体式洋上風力発電に関わる4大学連携プロジェクト

 
 洋上風力発電施設の多面展開は、地球温暖化ガス対策や原子力関連技術の問題から鑑みても今後大きく商用利用が進む分野であると考えられます。近年の陸上風車のスペック向上は目覚ましく、5MWや7MWクラスの超巨大風車が開発され、その技術を洋上に展開し欧州では少しずつ着底式の洋上風力発電施設が商用運転を開始しています。今後の洋上風力発電は着底のみならず浮体式も商用で利用されていくことが考えられます。この初期の重要な局面において浮体式洋上風力発電の安全基準等を定めなければならないと考えています。
 本研究において,Spar,TLP,セミサブといった様々な工法に対し、実験や数値計算を横断的に実施し、得られるデータを通して、洋上風力発電の操業に向けて様々な観点から考慮するべき問題について解決策・提言等を含めて取り纏めました。  
 このプロジェクトでは横浜国立大学、日本大学、大阪大学、大阪府立大学で共同で実施され、卒業研究、修士研究の一環としても取り組まれました。日頃、自分たちの大学の研究室の中で過ごすことが多い学生が、他大学の学生と共同で行った模型製作、実験、解析、考察は珍しい取り組みと言えます。

2013年度~2019年度 クルーザーチーム IDATEN

  2013年からJ24を保有しセーリングを楽しむ会を企画しました。大学からヨット部でヨットを始める学生も多いと思います。多くの選手は4年間の競技生活でヨットから離れてしまいます。それは余りに勿体ないことです。かといって若い人たちが自分でディンギーを所有していくこともあまり現実的ではありません。そこで、J24を保有し、自分たちでメンテナンスをして、所属するヨットクラブのヨットレースに参加する取り組みをしていました。残念ながら2018年度大阪湾では台風直撃による高潮によって大ダメージを受けました。我々が係留していたヨットハーバーも例外ではなく大きなダメージを受けてしまいました。
 2019年度からは明石へJ24を移し、このクルーザーチームのメンバーによって新たな出発となりました。
 2013年度から2019年度のおよそ6年間の活動中は、大変多くの大学院生や若い社会人、研究室のメンバーでJ24によるセーリングを楽しむ事ができました。
 セーリングは、クリーンで、大海原をはしる時は非常に気持ちが良いものです。仕事柄水槽での実験は非常に多いですが、実際の海で自分たちの船に乗ることで学ぶことの方が多いかなということを実感しています。